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ピロリ菌陽性と言われたら-こんなクリニックに要注意

  • 院長
  • 4月2日
  • 読了時間: 3分

更新日:4月13日


ピロリ菌陽性と言われたら


ピロリ菌陽性と言われたらどうすればいいのか


ピロリ菌陽性と言われるのは一般的に健康診断ですね。

健康診断の採血にこの項目が含まれていて、自分では知らない間に

チェックされ結果を知らされる。


この場合、受診して次に行うのは胃の内視鏡検査です。


胃の内視鏡検査で萎縮性胃炎を認め、ピロリ菌が採血で陽性だった。

これだけで除菌治療は行えません。


ピロリ菌学会からも注意喚起が出ています。

ピロリ菌が採血で陽性になったからと言って現感染を証明するものではないからです。


ピロリ菌を除菌するためには現感染を証明する必要があります。


ピロリ菌の現感染を証明するには


内視鏡をやって萎縮性胃炎を認め、その上で内視鏡時にチェックする、

或いは後日呼気テストなどでチェックすることです。


ピロリ菌の現感染を証明して初めて除菌治療となります。





除菌治療の実際


除菌は1週間内服します。

一般的に下痢をして、味覚異常が出ますが、普通は我慢できます。

蕁麻疹が出たら中止です。


抗生剤を飲みますので抗生剤にアレルギーがあるか重要です。


1次、2次除菌は保険適応となりますが、3次除菌は自費となります。


内服後2週間以上開けて除菌が成功したかどうか判定します。

判定は一般的に呼気テストです。


呼気テストの注意点


呼気テストは食事を抜いて行います。

内視鏡の時と同じような準備です。


除菌治療が終わって2週間程度開けますが、当院では

念のために2か月後にしています。


また、PPIと言われる胃の薬を飲んでいるとこのテストはできません。


成功率は年齢が若くなるとともに低下します。


除菌に成功したら


除菌に成功したら今後の感染は考える必要は有りません。


ただ、除菌に成功しても萎縮性胃炎は残ります。

そして、その程度により発がん率が異なります。


除菌成功しても胃がんの発がんとの戦いは続きます。


ただ、ピロリ菌との戦いは終了ですので健診などでピロリ菌チェックを

する必要はもうありません。


萎縮性胃炎の程度によって内視鏡の間隔を決める


除菌に成功した後は萎縮性胃炎の程度によって内視鏡検査の

間隔を決めます。


萎縮性胃炎の程度によって発がん率が異なるからです。


要注意クリニック



さて、恒例要注意クリニックです。


今回のピロリ菌の話では、ピロリ菌を採血結果だけで除菌する

クリニックですね。


また、萎縮がないのにピロリチェックをするクリニックも要注意ですね。

知らないのか、萎縮の診断が出来ないのかどちらかです。

実は萎縮の診断が出来ない医者は非常に多いのです。


医者だから、専門医だからと言って信用できるのはほんの一握りの

医者だけなんです。当たり前ですよね。






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