ピロリ菌検査が陽性になったら!この誤解
ピロリ菌検査の誤解
さて、貴方はピロリ菌陽性と診断されました。
健康診断で陽性と出ました。
どういう意味なのでしょうか?
健康診断ですから採血、血液検査で陽性となっていますね。
それは抗体検査です。
抗体ですから、現時点でピロリ菌が居るという証明にはなりません。
ここからは二通りに分かれていきます。
まず、保険診療のルールです。
保険でピロリ菌診断を行うためには胃の内視鏡検査を行う必要が有ります。
そこで内視鏡で見てピロリ菌の存在を判定します。
これはピロリ菌が居る場合、あるいはいた場合は萎縮性胃炎になります。
萎縮性胃炎を認めた場合、その時点でいるかどうか判定します。
内視鏡で組織を採って判定します。
これで陽性となれば、そこで初めて除菌治療へと進んでいきます。
では、胃の内視鏡で萎縮性胃炎がない場合はどうするのでしょうか。
これは採血で陽性、内視鏡で居ないとなり、どちらがが間違っていますね。
最終的には精度の高い呼気テストで判定することになります。
さて、採血で陽性となりピロリ菌感染が疑われているのだから、
すぐに判定したいという場合は
自費診療となります
これは保険のルールではなく、自費で行うことになります。
しかし、保険のルールはなぜそういうルールになっているのか。
それは胃がんを見落とさないためと、萎縮性胃炎が有るのか判定するためです。
いきなり呼気テストを行うと胃がんを放置することにもつながります。
ピロリ菌検査陽性の意味
さて、ピロリ菌検査が陽性の結果を見ていきましょう。
ピロリ菌抗体の値が書いていますね。
単に陽性と書いている場合も有ります。
抗体の値が15程度の場合は、これは本当に居るのかどうか半々程度です。
3以上10未満の場合は居ない方が多いですね。
ピロリ菌陽性といわれても数値によってその可能性は随分違います。
保険では内視鏡で確認、ピロリ菌を証明して治療。
内視鏡で萎縮性胃炎がなかった場合、精度の高い呼気テストで確認。
いれば除菌ですが、居なければそれで終了。
ピロリ菌は居なかったという結論になります。
ピロリ菌が陽性といわれてもいろんな場合が有りますね。
ちょっと分かりにくいですね。
ピロリ菌も専門的に診療していますので、お気軽にご相談ください。
要注意クリニックーピロリ菌診断編
ここからはかくたに内視鏡消化器内科クリニック恒例、要注意クリニックについてです。
クリニックを受診してピロリ菌のチェックをしたことがないとわかると
内視鏡の時にピロリ菌をチェックするのが最近の内視鏡専門施設のアクドイところです。これはウレアーゼテストというものでピロリ菌チェックを内視鏡で行うものです。
このテストは内視鏡で萎縮性胃炎がある場合に行うものです。
これをやるとかなりの収入になります。
勿論不正行為ですが、分かりませんよね。
萎縮性胃炎がないのにウレアーゼテストを全員にやるクリニックは酷いクリニックです。
さらに、ピロリ菌が居ない場合は胃底腺ポリープというのがしばしばあります。
これを取る医者がいます。
悪質ですね。
ここを読んでいる方ならもうお分かりと思いますが、これは悪質です。
最近の内視鏡クリニック市場は荒れに荒れています。
同じコンサルが同じようなホームページを作っています。
注意してくださいね。
全員が専門家であるはずなど有り得ません
専門家とはごく一部の医者だけに許される呼称なのです。
併せてお読みください